近頃、私の心臓は忙しい
季節もあって、色々と結果を待つ場面が多いから
これだけ動いたら、筋肉が発達して
よほど血色の良い、魅力的な肉塊になっているだろう
白雪姫の身代わりになった、小鹿の心臓のように
意地悪なお妃の舌を欺く
私よりも先に、心臓が思い出した
「この鼓動は良く知っている」
そう、そんなに遠いことではない それは去年の冬のこと
あなたの髪は、器用な指は
やさしいやさしい、笑い皺は
また少し、やさしくなっているのでしょうか
自分を見失いそうになると、思い出す
あなたにとっては何気ない出来事でも
私にとっては、永遠に終わらない夜のことを
つまらないゴタゴタが片付いたらさ、会いに行くよ
おいしい心臓と可愛い言い訳を、両手に提げて